今まで聞けなかった英語の時制の素朴な疑問:過去完了形の攻略法

今まで聞けなかった英語の時制の素朴な疑問

【過去完了形の概念】
過去完了形は日常会話ではそんなに使われないようです。多くは過去形で用が足ります。しかし文章を書く場合やフォーマルな場面では過去完了形は使いますので体系的に覚えておく必要があります。過去完了形はhad+過去分詞で構成され過去のある時点より前から状態や出来事が続いていたことを表します。過去完了形と過去形は似ていますが状態の時間の範囲が異なります。過去形は過去のある時点だけの状態ですが過去完了形はさらにその後の状態も範囲に含んでいます。

《例》過去形と過去完了形の違い
過去形:The train left when I arrived at the station.
(私が駅に着いたとき電車は出発しました。)
過去完了形:The train had already left when I arrived at the station.
(私が駅に着いたときすでに電車は出発してしまいました。)
過去完了形は私が駅に着いたときはすでに電車は出発した後で過去形はちょうど出発するところの意味の違いがあります。

《例》現在完了形と過去完了形の違い
現在完了形:I have just left.
(私はちょうど出発したところです。)
過去完了形:I had left when she went home.
(彼女が家に帰った時、私は出発していました。)
現在完了形と過去完了形にも明確な違いがあります。現在完了形は現在から見て過去のある時点から現在までのことを表します。過去完了形は過去のある時点から見てさらに前の時点から過去のある時点までのことを表します。したがって現在完了形と過去完了形は時間の範囲となる起点が現在か過去かの違いとなります。

【過去完了形の4つの用法】
過去完了形は現在完了形と同様に経験・継続・結果・完了の4つの用法があります。

《例》経験用法:過去のある時点までに~したことがあった
I had visited Kyoto four times before I entered the university.
(私は大学に入学する前に京都に4回、訪問したことがありました。)

《例》継続用法:過去のある時点まで~していた
We had known each other for five years when we got married.
(私たちは結婚したときには知り合って5年がたっていました。)

《例》結果用法:過去のある時点よりさらに前の状態や影響が過去のある時点まであること
He had gone to office when I got up.
(私が起きた時、すでに彼は会社に出かけてしまっていた。)

《例》完了用法:過去のある時点より以前の出来事や状態が過去のある時点で完了していたこと
He had already finished his homework when I I came home.
(私が家に帰った時には彼はすでに宿題を終わっていました。)

【時制の種類】
時制の種類は12種類ですが大きな分類で基本的な時制、進行形、完了形、完了進行形の4パターンです。まずは基本の時制を理解し進行形と完了形の考え方を整理したうえで完了進行形について学びましょう。下記の記事でそれぞれの品詞の法則や覚え方をご紹介しています。

基本的な時制
過去形:過去に起こった出来事
現在形:現在の習慣や事実
未来形:未来の予定や意思

進行形
過去進行形:過去にやっていたこと
現在進行形:今やっていること
未来進行形:未来にやっているはずのこと

完了形
過去完了形:過去を起点してそのさらに過去の出来事
現在完了形:今を起点としてその過去の出来事
未来完了形:未来のある時点で完了しているはずの出来事

完了進行形
過去完了進行形:過去を起点してさらに過去の時点まで継続していた出来事
現在完了進行形:過去を起点として今の時点まで継続している出来事
未来完了進行形:未来のある時点まで継続しているはずの出来事

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