【記憶の種類】
言語力とは文法、単語、発音を記憶しそれを自由に駆使して組み合わせていく「話す」「聞く」「読む」「書く」能力です。
したがって言語を学習するためには大前提に記憶という作業が必要です。
また記憶には一時的に覚えていてすぐに忘れてしまう「短期記憶」と「長期記憶」に分かれており言語においてはこの「長期記憶」で情報を収納しています。長期記憶にはさらに3つのタイプがあり「エピソード記憶」と「意味記憶」と「手続き記憶」にわかれます。「エピソード記憶」とは自身の記憶のなかであった出来事、その時の感情に紐づいた記憶、例えば昨夜の夕食のメニューなどの記憶です。「意味記憶」とはいわゆる丸暗記です。例えば人の名前を覚えたり初めて出てくる単語を記憶したりする記憶です。そして「手続き記憶」とは自転車の運転やボールを投げたりする時の体で覚えた記憶です。残念ながら言語を学習するにあたり重要な「意味記憶」は10歳をピークにして年齢を重ねるにつれ低下していきます。これが言語は幼児期に学習するほうが有利と言われる理由です。一方で「エピソード記憶」については年を重ねていけばいくほど効果的に記憶することができます。したがってこの「エピソード記憶」を活用した記憶方法で言語を学習していくことが効果的となります。
【日本の英語教育についての問題点】
言語は左脳の言語野で処理されます。言語野には「話す」機能のブローカ野と「聞く」機能のウェルニッケ野という場所がありそれらが相互に連携して言語中枢となっています。
言語野は幼児期までに発達してその時期に習得した言語が母国語となります。この時期、複数の外国語を習得すればバイリンガル、トリリンガルというネイティブ並みの語学力を身につけることができます。
一方で日本の英語教育はこの左脳の言語野を使うのではなく右脳を使って「読む」「書く」を主体とした詰め込み式の英語教育が中心でした。ひたすら単語や文法を覚える「意味記憶」ですがこの「意味記憶」は10歳をピークに低下していくばかりです。その結果、日本人は学校でどんなに英語を勉強してきても話したり聞いたりする能力を習得することができませんでした。これが脳科学的に見た日本の英語教育の問題点です。
【脳機能の特徴を活かした英語教育の方向性】
10歳以降は丸暗記の「意味記憶」ではなくいろいろな事柄や経験、感情と紐づけた「エピソード記憶」が脳科学的に見ても効果的です。
実際、私も英語を学習してきて学生時代にやっていた丸暗記方式での知識はほとんど定着しませんでした。
そこでいきついたのが「エピソード記憶」を活用した記憶方法です。これらの学習法はそれぞれの記憶する対象に対して関連する情報や感情を組み合わせていきます。これによって無味乾燥な詰込み方式の暗記よりはるかに効果的、短期間でなにより楽しみながら記憶することができるようになりました。詳しい方法はリンク先の記事をご覧ください。
・語呂合わせを活用した学習法
・漢字を当て字にした学習法
・歌詞を使った学習法
・名言を使った学習法
・海外ドラマ・映画を活用した学習法
・ドラクエの主人公となった学習法
・疑似的なトリリンガルとなった学習法
そして脳科学的にみて英語学習の決定打はインプットしたことをアウトプットすることです。言語野の「話す」機能のブローカ野と「聞く」機能のウェルニッケ野を同時に活性化させること、つまり会話することです。
そのためには外国人と会話することですが現実的に考えると英会話スクールが思い浮かびます。もちろん英会話スクールに行くこともいいのですがそれは時間的制約もありかつ多額なコストがかかります。また先生との相性もあるので私が一番効果的に活用しているのは「オンライン英会話を活用した学習法」です。
これこそ英語を「話す」機能を一番、鍛えることのできる学習法です。また都合のいい時間で受講できるため学生、社会人なども気軽に活用できます。先生との相性も多くの先生が登録しているので自分にあった先生を試しながら選ぶことができます。そして何よりコストがほとんどかかりません。1レッスンあたり数百円程度からのプランもあるので英語を上達したい、話せるようになりたい方にはこの学習法が一番、おすすめです。
コメント