大学生の方で第二外国語を選択されている方は多いかと思います。
選択者の多いスペイン語、フランス語、イタリア語、中国語はどれも英語と同じ語順の主語+動詞+目的語(SVO)が一般的です。日本人が英語を学ぶ際に一番、苦労するのがこの主語+動詞+目的語(SVO)の語順です。日本語の場合、主語+目的語+動詞(SOV)となるので英語を聞いたり読んだりする際に常に頭の中でこの語順を変換するためタイムラグが発生しています。一方で日本人以外の外国人にとって英語を学ぶことに抵抗が少ないといわれているのはこの語順が同じだからです。いちいち頭の中で語順を変換せずひたすら単語を覚えていけば英語をマスターできるからです。その中でも中国語を第二外国語に選択された方は以前の記事でも紹介した「漢字当て字活用法」も併用できるためぜひ「第二外国語活用法」をお薦めします。
では実際にどのように勉強していくかを紹介します。私自身、大学で第二外国語で中国語を選択しており現在も自己啓発の一環で中国語を勉強しています。そしてある時、中国語と英語を同時に勉強することによって強く記憶に定着することに気がつきました。前提として基本的な文法、単語を学習したということは必要となりますがこの「第二外国語活用法」は外国語学習にかなり効果的であると実感しました。
ではなぜか、考察してみるとこれも脳機能のエピソード記憶の記憶回路を利用しているのではないかと思います。エピソード記憶とは覚えたい事象に対して別の出来事やその時感じた感情、または感動や感激といった心の動きがセットになった記憶です。これはただの丸暗記と違い記憶を読み出す接点が多いのでいろいろな記憶を手繰りあわせて思い出すことができるのです。つまり一つの文章を日本語から英語を忘れても日本語から中国語を思い出すことによって中国語から英語を思い出すという仕組みです。中国語と日本語は漢字という共通の文字を使用しているので意味が伝わります。同時に二言語学ぶことで言語中枢にインプットされる情報も二倍になって入っていきますが、言語中枢自体の活性化も促され頭の中が疑似的なトリリンガル(三か国語話者)になります。
《実践例①》
日本語:私は日本人です。
英 語:I am Japanese.
中国語:我 是 日本人。
主 語:私(日本語) = I(英語) = 我(中国語)
動 詞:です (日本語)=am (英語)= 是(中国語)
目的語:日本人 (日本語)=Japanese(英語)= 日本人(中国語)
《実践例②》
日本語:私は英語を学んでいます。
英 語:I study English.
中国語:我 学习 英语。
主 語:私(日本語) = I(英語) = 我(中国語)
動 詞:学んでいます (日本語)=study (英語)= 学习(中国語)
目的語:英語 (日本語)= English(英語)= 英语(中国語)
《実践例③》
日本語:私は公園に行きました。
英 語:I went to the park.
中国語:我 去了 公园
主 語:私(日本語) = I(英語) = 我(中国語)
動 詞:行きました (日本語)=went (英語)= 去了(中国語)
目的語:公園 (日本語)= park(英語)= 公园(中国語)
どうでしょうか?中国語は基本構文の主語+動詞+目的語(SVO)以外は英語と違った文法も多くあります。しかし一番のメリットは日本人が理解できる漢字なので直感的に学習し理解できます。なお漢字については中国大陸は簡体字、台湾や香港は繁体字と同じ中国語でも異なります。もともとは日本も中国大陸も繁体字がルーツでしたが識字率を上げるため画数が簡略化されていきました。
したがって画数は繁体字>日本語の漢字>簡体字となっていますが直感的にみれば日本人にとってほとんどの漢字は理解できます。
【第二外国語活用法の学習法で対応できない場合】
「第二外国語活用法」は大学などで中国語を選択している方にお薦めの学習法ですのでそれ以外の方はその他のエピソード記憶学習法を利用してみましょう。
・エピソード記憶学習法①(語呂合わせ活用法)
・エピソード記憶学習法②(漢字当て字活用法)
・エピソード記憶学習法③(歌詞活用法)
・エピソード記憶学習法④(名言活用法)
・エピソード記憶学習法⑤(海外ドラマ・映画活用法)
・エピソード記憶学習法⑥(RPGゲーム活用法)
・エピソード記憶学習法⑦(第二外国語活用法)
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