10種類の品詞のうち「名詞」と「動詞」と「形容詞」があれば基本定な英文を作成することができます。その中でさらに重要なものはこの「名詞」だと思います。「名詞」とはずばりそのままの「名前」です。ただこの「名前」も範囲が広くあります。
《物体が存在する名詞》
house (家) car(車) school(学校) bread(パン) apple(リンゴ)
《物体が存在しない名詞》
happiness(幸せ) hope(希望) goal(目標) appreciation(感謝) electricity(電気)
《唯一無二である固有名詞》
Mt.Fuji(富士山) Japan(日本) Prime Minister Kishida(岸田首相)earth(地球)
名詞を覚える際に注意しなければいけないことに英語は数を気にする言語であることです。数が変わることによって名詞の語尾に「s」がついたり文頭に単数を示す「a」または「an」がつきます。中学校で英語で習った際にこの単数形や複数形の変化にとまどいませんでしたか。
《単数形》
a car (1台の車) an apple(1個のリンゴ)
名詞の最初の文字が母音(a i u e o)で始まるときはan をつけます。
《基本的な複数形》
two cars(2台の車)
語尾にsを追加します。
《不規則な複数形》
two boxes(2つの箱)
語尾が-s, -x, -sh, -chで終わる語を複数形にするには、語尾に-esをつけます。
two quizzes(2つのクイズ)
語尾が-zで終わる場合は、-zを重ねて、そこに-esをつけます。
two stomachs(2つの胃 ※牛などは胃が複数あるため)
語尾が-chで終わっても、発音が/k/のものは、-sをつけます。
two countries(2つの国)
「子音字+y」で終わる語を複数形にするには、yをiに変えて-esをつけます。
two boys(2人の少年)
「母音字+y」で終わる場合、そのまま-sをつけます。
two heroes(2人の英雄)
「子音字+o」で終わる語を複数形にするには、通例、語尾に-esをつけます。
two pianos(2台のピアノ)
「子音字+o」で終わっても、語尾に-sをつけるものがあります。外来語に多いです。
two buffalos or two buffaloes(2匹の水牛)
-sと-esのどちらでも可能なものがあります。
two bamboos(2本の竹)
「母音字+o」で終わる語を複数形する場合、語尾に-sをつけます。
two leaves(2枚の葉)
語尾が-f/-feで終わる語を複数形にする場合、通例、-f/-feを-vesに変えます。
two beliefs(2つの信念)
一部の名詞は、語尾が-f/-feで終わっても、語尾にそのまま-sをつけます。
two scarfs or two scarves(2枚のスカーフ)
一部の名詞は、-sと-vesの両用ができます。
man→men(男性)
woman→women(女性)
foot→feet(足)
tooth→teeth(歯)
いくつかの名詞は、母音の変化によって複数形をつくります。
child→children(子供)
ox→oxen(雄牛)
いくつかの名詞は、語尾に-enや-renをつけて複数形をつくります。
deer→deer(シカ)
fish→fish(魚)
Japanese(日本人)
hundred(百)
単数形と複数形で形が変わらないものもあります。群れをなす動物や魚、国民や民族、数量・単位を示す語に多いです。
air(空気)、water(水)、bread(パン)
複数形という概念がない数えられない名詞(不可算名詞)もあります。
だいたいこういった法則があったかと思いますがいかがでしょうか。
これらをすべて完璧に覚えないと英会話ができないかというとそんなことはないので安心してください。理由として英語を話す際には文中のいろいろな部分が省略されて発音されるためこの法則がわからないからと言って英会話自体が通じない訳ではありません。そして英単語を覚える際には単数形と複数形をセットで覚えていくことをお薦めします。このときに複数形で単純にsがつかない単語であったときに頭の中で混乱が起きます。この混乱をエピソード記憶の経験としてとらえて覚えるのです。エピソード記憶とは覚えたい事象に対して別の出来事やその時感じた感情、または感動や感激といった心の動きがセットになった記憶です。これはただの丸暗記と違い記憶を読み出す接点が多いのでいろいろな記憶を手繰りあわせて思い出すことができるのです。だから複数形の不規則の単語に出会ったときは嫌だなと思うのではなく記憶のフックが増えるのでありがたいという気持ちで覚えると頭に入りやすいです。
【名詞に多い語尾】
単数形と複数形の名詞を一緒に学びその際に語尾の法則によって丸暗記以外の刺激が脳内で発生するためエピソード記憶として定着しやすいと紹介しました。さらに名詞に多い語尾の法則も一緒に覚えておくとさらにこのエピソード記憶が強化されます。
-acy 例 accuracy(正確) privacy(プライバシー)
-al 例 proposal(提案) refusal(拒否)
-ance 例 acceptance(受付) maintenance(維持)
-cy 例 currency(通貨) policy(政策)
-dom 例 kingdom(王国) feedom(自由)
-ee 例 employee(従業員) addressee(宛名)
-ence 例 evidence(証拠) eminence(著名)
-er 例 trainer(トレーナー) employer(雇用主)
-ist 例 florist(花屋) chemist(薬剤師)
-ism 例 communism(共産主義) alcoholism(アルコール依存症)
-ity 例 ability(能力) identity(身分)
-or 例 doctor(医者) protector(保護者)
-ship 例 friendship(友情) sportsmanship(スポーツマン精神)
-sion 例 decision(決定) concession(譲歩)
-ty 例 capability(能力) veracity(真実)
-ment 例 appointment(任命)argument(口論)
-ness 例 happiness(幸福) heaviness(重さ)
-th 例 health(健康) truth(真実)
-tion 例 satisfaction(満足) information(情報)
【品詞の種類】
他の品詞にもそれぞれの特徴や法則があります。これらを覚えることにより未知の英単語に出会っても内容を推測することもできます。また品詞の種類を理解することにより正しい英文法で正確な英会話ができます。たった10種類の品詞を覚えることにより英語学習の効率が大幅に改善するので最初にぜひこの品詞を覚えることをお薦めします。
下記の記事でそれぞれの品詞の法則や覚え方をご紹介しています。
・名詞の攻略法
・代名詞の攻略法
・動詞の攻略法
・形容詞の攻略法
・副詞の攻略法
・助動詞の攻略法
・前置詞の攻略法
・冠詞の攻略法
・接続詞の攻略法
・間投詞の攻略法
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